この記事の要点

  • 内部リンクとは、同じサイトの中でページとページをつなぐリンクのことです。生成AIやクローラーは主にリンクをたどって新しいページを見つけるため、リンクの張り方は本文の書き方と同じくらい結果に関わります。
  • Google検索セントラルは、リンクをたどってもらうにはhref属性を持つaタグで書く必要があり、クリック時の動作だけで画面が切り替わる作りは確実には解析されないと説明しています。
  • パンくずリストは、そのページがサイトのどこに位置するかを示す表示です。画面に見える形で置いたうえで、同じ内容を構造化データとしても書いておくと、機械が階層を読み取れます。
  • サイトモはコラム記事の全ページで「ホーム › コラム › 記事名」のパンくずを表示し、同じ階層を構造化データでも出力しています。記事末には同じカテゴリの記事を自動で並べる仕組みを入れています。
  • リンクは多ければよいものではありません。関係の薄いページを並べるより、行き止まりのページをなくすほうが先です。

内部リンクとは何を指すのか

内部リンクとは、同じサイトの中でページとページをつなぐリンクのことです。他社サイトや外部サービスへ向かう外部リンクと区別するための呼び方で、特別な技術ではありません。ヘッダーのメニュー、パンくずリスト、本文の中の「詳しくは料金ページへ」といった案内、記事末の関連リンク、フッターのリンク集。すべて内部リンクです。

役割はそれぞれ違います。混同すると、メニューに全ページを詰め込んだだけで満足してしまいます。

種類 置く場所 主な役割
ヘッダーメニュー 全ページ共通の上部 サイトの主要な入口を常に示す
パンくずリスト 本文の上 このページがサイトのどこに属するかを示す
本文中のリンク 説明している文の近く いま話題にしている内容の詳細ページへつなぐ
関連リンク 本文の下 読み終えた人が次に読む候補を示す
フッターのリンク 全ページ共通の下部 メニューに載せない補助的なページを残す

この記事で中心に扱うのは、パンくずリストと本文中のリンク、そして関連リンクです。ヘッダーとフッターは多くのサイトで最初から用意されている一方、この3つは後回しになりやすいからです。

なぜAI検索で内部リンクが関係してくるのか

どこからもリンクされていないページは、そもそも読まれない可能性が高いためです。内容の良し悪し以前の問題として、たどり着けなければ評価の対象になりません。

Google検索セントラルの「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」には、Googleは主にクロール済みのページからリンクをたどることで新しいページを発見している、という説明があります。ページを見つける手段としてリンクが中心にある、ということです。この前提は、AI向けのクローラーでも大きくは変わりません。

もうひとつ、回答を作るその場でページが読まれる場合があります。OpenAIが公開しているクローラーの説明では、利用者がChatGPTに質問したとき、ChatGPT-Userと名乗る仕組みがページを訪れることがあると記載されています(2026年8月時点)。つまり、あとから参照される可能性のあるページが、リンクの張り方ひとつで見つかったり見つからなかったりします。

サイトモは、内部リンクを検索順位のための施策というより、サイトを一冊の資料として読めるようにする作業だと考えています。ページが100枚あっても、目次と相互の参照がなければ、100枚のばらばらの紙です。

リンクをたどってもらえないページはどこで生まれるか

多くの場合、公開のしかたではなく、公開したあとの放置から生まれます。作った本人は管理画面からURLを直接開けるので、外から行けなくなっていることに気づきません。

実際によくあるのは次のような状態です。

  • キャンペーン用に作ったページが、どのメニューからも本文からもリンクされていない
  • 業種別ページがフッターの隅にだけあり、関連する本文からは一度もつながっていない
  • クリックすると画面が切り替わるが、href属性を持つaタグで書かれていない
  • 画像だけのリンクで、代わりの文字(alt)が空になっている
  • リンクの文字がすべて「詳しく見る」で、行き先が文字から判断できない

3つ目と4つ目は、公式ドキュメントで明確に指摘されています。Google検索セントラルの「Google のリンクに関するベスト プラクティス」は、リンクをたどれるようにするにはhref属性を持つaタグで書く必要があり、画像をリンクにする場合はalt属性の文字をリンクの文字として扱う、と説明しています。画面上は問題なく動くため、指摘されるまで気づきにくい部分です。

パンくずリストでサイトの階層を伝える

パンくずリストは、そのページがサイトのどこに位置するかを一行で示す表示です。「ホーム › コラム › 記事名」のように並べるあの部分を指します。

Google検索セントラルのパンくずリストに関するドキュメントでは、パンくずリストはそのページがサイトの階層内のどこにあるかを示すものと説明されており、構造化データ(ページの内容を機械が読み取れる形で書き添えるデータ)として書く場合は、項目が2つ以上必要で、各項目に表示名と順番を指定すると示されています。また、URLの並びをそのまま写すのではなく、利用者がそのページにたどり着く一般的な経路を反映することが推奨されています。

サイトモの実装では、コラム記事のページで画面に見えるパンくずを出したうえで、同じ3階層を構造化データとしても出力しています。表示だけ、あるいはデータだけ、という状態にはしていません。

<nav aria-label="パンくずリスト">
  <ol>
    <li><a href="/">ホーム</a></li>
    <li><a href="/column/">コラム</a></li>
    <li aria-current="page">記事タイトル</li>
  </ol>
</nav>

注意点がひとつあります。同じページの中で構造化データを二重に出力しないことです。サイトモでは、共通のテンプレートとページ側の両方から同じ階層データが出てしまわないよう、どちらか一方からだけ出力する作りにしています。

本文中のリンクと記事末の関連リンクでページ同士をつなぐ

階層を示すだけでは足りません。横のつながり、つまり関連するページ同士を結ぶリンクが要ります。階層は上下の関係しか表せないためです。

本文中のリンクで効くのは、話題に触れている場所に置くことです。料金の話をしている段落から料金ページへ、実績に触れた文から実績ページへ。ページの最後にまとめて並べるより、文脈の中にあるほうが、前後の文がリンク先の説明になります。リンクの文字は行き先の内容がわかる言葉にします。

記事末の関連リンクは、手作業で選ぶと更新が止まります。サイトモのコラムでは、記事末の「あわせて読む」を、同じカテゴリの記事から自動で取得して並べる作りにしました。記事が増えるたびに全記事を編集し直す必要がなくなります。あわせて、本文の見出しから目次を自動生成し、記事内の各見出しへ移動できるようにしています。

サイトの目次を別ファイルにも用意しています。

サイトモは、主要ページとコラム記事の一覧をまとめたllms.txtというテキストファイルを公開しています(https://site-more.com/llms.txt)。ページ内のリンクをたどってもらう導線とは別に、サイト全体の見取り図を1枚のファイルとして置いておく、という考え方です。

ただしllms.txtは、どのサービスがどう扱うかが確定した仕組みではありません。サイトモは内部リンクの代わりではなく、補助として位置づけています。

内部リンクを見直す手順

まず全ページの一覧を作り、どこからリンクされているかを1枚ずつ確認します。ツールを入れる前に、自社のページ数なら手で数えたほうが早いことがほとんどです。

  1. 公開中のページをすべて書き出す。サイトマップや管理画面の一覧、公開しているサイトマップファイルを使うと漏れが減ります。
  2. 各ページについて、メニュー・パンくず・本文・関連リンクのどこからリンクされているかを記入する。どこにも印がつかないページが、行き止まりの候補です。
  3. 行き止まりのページを、内容が最も近い既存ページの本文からつなぐ。無関係なページから機械的に張らないことが大事です。
  4. リンクの文字を確認し、「詳しく見る」「こちら」を行き先がわかる言葉に書き換える。
  5. パンくずリストが全ページにあるかを確認し、ない階層に追加する。

公開後にページを追加したときも、同じ確認をその場で1回だけ行えば足ります。溜めてからまとめて直すのが一番手間のかかるやり方です。

内部リンクを増やすときの注意点

リンクの本数を目標にしないことです。関係の薄いページへのリンクを並べても、読む側にとっては選択肢が増えるだけで、ページの内容が伝わりやすくなるわけではありません。

次の点は、作業を始める前に決めておくと迷いません。

  • 1つの段落に複数のリンクを詰めない。どれが本筋かわからなくなります。
  • 同じページへのリンクを1ページ内で何度も繰り返さない。
  • リンクを並べただけのページを新規に作らない。人が読む理由のないページになります。
  • リンクの文字は、リンク先のページ名や内容に沿った言葉にする。無関係な言葉を入れない。

そして、内部リンクを整えたからといって、生成AIの回答に必ず載るわけではありません。どのページを引用するかは各サービスの判断であり、外から確約できるものではないためです。サイトモは、内部リンクの整備を「読まれない理由を1つ減らす作業」と説明しています。効果を約束する施策としては扱っていません。

まとめ

内部リンクの見直しは、新しいページを作る作業ではありません。すでに持っているページを、たどれる状態に戻す作業です。費用をかけずに着手でき、しかも後回しにされやすい領域だといえます。

手をつける順番としては、行き止まりのページをなくす、パンくずリストを全ページに置く、リンクの文字を行き先がわかる言葉にする、この3つからで十分です。関連リンクの自動化は、記事や実績が増えてきた段階で検討すれば間に合います。

まずは公開中のページを書き出して、どこからもリンクされていないページがないかを確認するところから始めてみてください。

よくある質問

内部リンクは1ページに何本くらい置くのが適切ですか

適切な本数を示した公式の基準はありません。本数を決めてから埋めるのではなく、説明している内容に対応するページがあるときだけ張る、という考え方をおすすめします。結果として本文中のリンクが1本もない記事があっても問題ありません。

パンくずリストは画面に表示せず、構造化データだけで書いてもよいですか

表示もあわせて行うことをおすすめします。Google検索セントラルの構造化データに関するドキュメントは、ページに表示されている内容をデータとして記述する考え方を前提としています。また、パンくずリストは訪問者が現在地を把握するための表示でもあるため、見えない状態にする理由がありません。

古い記事から新しい記事へリンクを張り直す必要はありますか

すべてを張り直す必要はありません。古い記事の内容に直接関係する新しいページができたときだけ、その段落からつなぐ形で十分です。関連リンクを自動で表示する仕組みがあれば、本文を編集しなくても新着記事が並びます。

ページ数が10枚程度の小さなサイトでも内部リンクを気にする意味はありますか

あります。ページ数が少ないサイトほど、1枚が行き止まりになったときの影響が相対的に大きくなります。10枚であれば確認作業も短時間で終わるため、公開直後に一度点検しておくとよいでしょう。

参考情報